古民家再生ってなに?
ここ最近、「古民家カフェ」「古民家再生リノベーション」などテレビやYouTubeなどで頻繁に見かけるようになりましたね。「古民家」というのは、一般的に建築後50年経過した建物(昔の住宅)のことで、専門的には1950年に制定された建築基準法施行前の伝統的技法で建てられたもののみが古民家と定義されます。今では日本に約157万棟の古民家が現存するそうです。
しかし、開発事業などにより、古民家はすさまじい勢いで失われ続けています。まだ使える、価値のある古民家や空き家はたくさんあるはずなのに、古いものは壊されどんどん新しいものに変わっていく...。無名の古き良き住宅によって構成される街並みも日本の大事な財産だと思うのです。日本の伝統的な建物を失ってしまうのは、日本人としてとても悲しい現実です。
リノベーションで古民家再生をすることによって、古き良き面影はそのまま、今の暮らしに合った家に再生し、古民家がより長く活かされ、生き続けることができるのです。
古民家再生が向いているあなたへ
- 二世帯で同居をすることになった
- 先祖代々の家を受け継ぐことになった
- 築50年以上経っている家に住んでいる
一番悩むのが、リノベーションすべきなのか、建て替えすべきなのかということ。築50年以上も経っている家で若い世代と一緒に住むことは、どうしても無理があるのが現実です。しかし、築50年以上も経っている古民家は大規模な邸宅であることが多く、また造りがしっかりしているため、建て替えしてしまうにはもったいないのです。立派な木材がふんだんに使われていたりする場合、今の時代に建てられる新築では、古民家に使用されているような木材はまず手に入りません。さらに、代々住み継いできた家に対する愛着や、現代の一般的な住宅とは全く異なる心地よさがあり、リノベーションやリフォームをして、大切に受け継ぎたいと考えられる方が多くなってきています。
古民家再生の注意点
①建て替えかリノベーションかを見極める
農村部や山間部に存在する古民家は、伝統工法ならではの歴史的にも価値のある建物が多いのですが、一方で、現状の法律の基準に満たさない基礎であったり、劣化に伴い建物が傾いている建物も少なくありません。こういった建物を再生するには、正確な知識と技術がなければ、長く安心して暮らすことのできる家に再生はできないのです。エコフィールドでは、長年かけて蓄積した建築リテラシーを活かし、建て替えがいいのか、リノベーションがいいのか、あなたにとってベストな選択肢をご提案させていただきます。この見極めが古民家再生の最大のポイントです。
②壊すのではなく、活かす
古民家は、そこに住む住人より長く存在しています。非常に価値のある柱や梁も豊富で、多くの思い出も詰まっています。リノベーションやリフォームをして古き良き古民家の良さが無くなってしまっては、古民家再生とは言えません。その家の特徴や本来の良さを改めて見つめ直し、どういった点が評価される古民家なのかをしっかりと考え、古民家の良さを失わない計画を立てることがポイントです。古外壁を板張りや白壁にすると、より古民家の良さを引き立たせることができます。エコフィールドでは、そこに住み継ぐ人の想いに寄り添いながら、一緒に「壊すより活かす」古民家再生のリノベーションを取り組んでいきます。
③受け継いだ後もずっと安心の耐震性
前にも書いたように、築50年以上経っている家は、今の基準法に合わない耐震性の低い家であることがほとんどです。古いものを活かすことも大切ですが、家の強度や耐震性を保つために、以前の素材を無理に使用するのではなく、最新の強度がある素材を使用することが大切です。新材による補強は、古民家の寿命をさらに先に延ばすために欠かせません。
また、耐震基準についても考慮する必要があります。古民家の素材は年季の入ったものが多いので、組み合わせ後の耐震精度には充分注意しましょう。
古民家に住みたい!どうしたらいい?
「古民家を購入して住みたい」と思っても、どこに相談したらよいか分からないという人は少なくないはずです。「空き家バンク」ってご存知ですか?地方には高齢化に伴う住宅の住む人がいない古い「空き家」が問題になっています。「空き家」が増えると治安上も良くないですし、税金も徴収できませんので地方自治体としては何とかしたい状況です。そこに民間の団体に委託して空き家の所有者と購入者を結びつけるサイトができました。自治体が空き家を紹介し購入者と所有者が直接にやりとりをし契約をするので仲介手数料や紹介料は発生しないことが多いのですが、業者を挟まないことで不安な面があり、利用はそこまで進んでいません。
エコフィールドでは、不動産も取り扱っています。静岡県の空き家や空き地の売買を数十件ほど行っています。富士市で古民家は最近あまり多くはありませんが、様々な物件をご紹介できますので、お困りの際はお尋ねください。
また、田舎暮らしをするための「古民家」に特化したマッチングサイトもあるそうなので、利用してみるのもいいかもしれません。古民家としての不動産の価値を鑑定をしているので、より求める理想に近い古民家に出会える可能性も広がるようですよ。