地震に強い家を創り出す
エコフィールドのならではの構造
耐震診断で地震に強い家かどうか分かったところで、次はどうやって地震に強い家にしていくのか具体的な構造や素材をご紹介しましょう。
基礎補強(ベースポスト工法)
旧耐震基準(1981(昭和56)年5月31日までの建築確認で建てられた基準)の建物の多くは「無筋基礎」(鉄筋が入っていないコンクリートの基礎)であるケースが多い為、基礎補強が必須になります。エコフィールドのリノベーションモデルハウスLasicuも築45年で基礎には鉄筋が入っておらず、ヒビも入っている状態でした。
ベースポスト工法という工法は、無筋、有筋であっても規定に沿っていない基礎を、健全な鉄筋コンクリート造基礎へと耐震改修することができる工法のことです。既存の基礎を壊さずに、鉄筋と特殊なモルタルを加えることで丈夫な基礎が出来上がります。
耐震金物
耐震補強金物は、地震に強い家をつくるためになくてはならないものです。 通常、建物の内部に設置するものなので、リフォームやリノベーションが完成すると見えなくなってしまう部材ですが、万が一の時に命を守ってくれる、とても重要なパーツです。
かすがい
柱と梁をつなぎます。今でも小屋束と母屋などに使われます。
羽子板ボルト
梁と梁をつなぎます。今でも使われる金物です。
平型筋違プレート
筋違の強度を高めますが、筋違の厚みやバランスも確認しましょう。
平型プレート
柱と土台や梁をつなぎ、土台から柱が抜けることを防ぎます。
ホールダウン金物
柱と土台-基礎までをつなぎ、通し柱や隅柱に使われる金物の要です。
柱頭柱脚金物
柱と土台や梁をつなぐ金物です。
筋違い金物
筋違いの強度を高め壁倍率にも影響を与える金物です。
羽子板ボルト
梁と梁をつなぐ金物です。梁を貫通しないので断熱・気密性もUP!
フレームⅡ(耐力壁)
耐震性を確保するために、今までは窓を小さくすることで耐震性を高めていました。が、窓が小さくなると、部屋の中が暗くなってしまいます。窓を大きく、明るい部屋を確保しながらも耐震性も高められるのが、このFRAMEⅡ(フレーム2)なのです。リノベーションモデルハウスLasicuでは1階ダイニングに採用しています。
オメガシステム(制振装置)
地震のエネルギーを吸収する制震機能を兼ね備えた耐力壁、これがオメガシステムです。地震による揺れを60%低減させることができ、特殊な低降伏点鋼と、低降伏点鋼の塑性エネルギーによって、建物の変形と復元をし、余震にも耐えます。
ハイベストウッド
ハイベストウッドというのは、耐力面材として重要なせん断強さが普通の構造用合板より2倍もある構造用合板のことです。これを使うことで、優れた構造強度と高い耐久性、快適な住まいを実現します。
建築基準の変遷
過去の大地震を教訓として建築基準法も耐震基準について何回か改正されており、昭和56年の改正を境に旧耐震基準と新耐震基準に大別されます。あなたの家はどの表に当てはまるでしょうか。下の表でチェックしてみましょう。
耐震リフォーム、リノベーション
する際に知っておくべき単語
● 耐震:地震の揺れに耐えること。
● 制震:地震の揺れを吸収すること。
● 免震:地震の揺れから免れること。
● 木造:構造耐力上主要な部分に木材を使用した構造のこと。
● 鉄骨造(S造):柱や梁など骨組に鉄骨を使用した構造のこと。
● 鉄筋コンクリート(RC造):主に柱や梁、床・壁が鉄筋とコンクリートで造られた建物のこと。
● 耐震等級:住宅性能表示制度および耐震診断により、建物がどの程度の地震に耐えられるかを示す等級のこと。
● 耐震基準:建築物や土木構造物を設計する際に、それらの構造物が最低限度の耐震能力を持っていることを保証し、建築を許可する基準のこと。
● 地盤改良:建物を安全に支えるための地盤補強工事のこと。
● 動的耐震診断:起振機を使って実際に揺らし家がどのくらいの地震(震度)に耐えられるか、測定する診断です。
安心して生活ができる住まいづくりを一緒に考えましょう!